サービスデザインワークショップ2018:Vol.2 日本ステージ

12月1日・2日と、日台のサービスデザイナー協同のワークショップに参加しました。
深セン旅行と連チャンになってしまった疲れと、なんとなくの行き詰まり感みたいなものがあり、わりと途方にくれているのですが、次の週を始めるために、ひとまず振り返ってみました。

(最初に書いておくと、ブログで振り返ってよかったです。いやー「思考の外化」って最高ですねー!)

ワークショップの内容としては、台湾チームが日本観光するところを、日本チームがシャドーイング(観察)。
台湾人観光客がどんな時に、どんなものに興味を持ち嬉しいのかを発見しサービスの提案につなげるという内容。
9月に京都で行ったXデザイン学校のプログラムと似たような流れだが、今回は特定の人を観察する点で少し違う。

観察

冒頭の講義で「観察の成果は、観察者の力量に左右される」とのありがたいお言葉。
観察の成果は価値マップの品質〜サービスの提案にダイレクトに響くわけですので、日本人チームにかかるプレッシャーが半端ないw

観察中の反省点としては「台湾人特有」ということに拘りすぎた、かもしれない。焦点を絞りすぎた、というか。
これって「台湾人特有」なのか判断する基準がなく戸惑ったのだけど、もっと素直な目線で行動を観察して、あとでフルイにかければよかったね、と今考えるとそう思う。
まぁこの辺のさじ加減は経験かセンスか。

日本人との違いのなさ、ってとこを素直にとらえても良かったかも。日本人と「同じ」ということは、欧米の観光客との明らかな「違い」のはず。
で、ここまで書いて「あれー?日本人とばかり比べてて良いんでしたっけー??」といまさら思ったり。

あと、印象に残っているのが昼食時。
日曜日の京都ってことで、メシ屋はどこもいっぱい。日本男児のメンツにかけて、お店探しに四散するわけですが、、留守番で残った僕に台湾ガールズが「時間ないし、コンビニでいいのに」って笑

で、なんで僕は一番印象に残っているその場面をKAカードに書かなかったかなー?

各国の観光客が望むランチってどんな感じなんやろ?自分も海外でランチ難民になったことが多いので気になったりする。(さんざん迷ったあげく1時間前に見かけた無難な店に入ってしまうこと多々)
京都のお店で解決せずとも、移動のなかでスマートに解決するとかできないかしら?
とか、今更ながらに考えている。

[blogcard url=”http://takoratta.hatenablog.com/entry/2018/11/25/221805#中国高鉄の駅弁”]

KAカード・価値マップの作成

会場に戻ってからはKAカードと価値マップの作成。
日台共同を意識しすぎてか、KAカードも台湾メンバーに書いてもらったけど、カード作成までは日本メンバーだけでやってしまったほうが良かったなと思う。
この辺はグループワークの進め方をもっと自信をもって提案できるようになりたいなぁと感じる。それに限らず、そろそろ「テクニック」を本格的に学び始めても良いかなぁと思い始めた(あと語学)。

また、この2日間「価値マップ不要論」を盛んにとなえていた私ですが(笑)こうやってブログで振り返ってみると、価値をグルーピングして俯瞰してみる事の意味がなーんとなく見えて来たように思う。
KAカードは素直に作ってしまって良いので、それらの比較や関係性を見ることで、どの価値がもっとも重要なのか、どこに注目すべきなのか、何が京都の価値を支えているか、そんな事が見えてくるかもしれんなぁ〜と、やっと理解できたような気がします。

これはつまりこれまでは「俺だけにしか観察できない特別な価値を見つけてやるぜ」みたいな力みがあったことを認めざるを得ない、まぁなんというか非常に恥ずかしい告白でもあるのですが、それに気づけたって事はこれまでの経験上、きっと大きな成長なんでしょう。

懇親会

ここまでで1日目は終了。
懇親会で色々な方々と交流。この時点で疲れすぎてて、すでにあまり覚えていない。
終盤にハイコンテクスト文化について米田さんと一緒に台湾チームに解説。
周さんは的確に翻訳してくれていたと思うが「ああ、こうやって他国の文化は誤った伝わり方をするのか・・・」と感じていた。
だって「まぁ、僕の言ってることがすべてじゃないけど、そこは察してくれるよね?」とか思いながら話してたしw

UXパターン・サービスの作成

あまりうまくいかなかったUXパターンの作成。
語学やキャラクタ的に議論が深まらなかったという要因はありつつも、前段階でそれぞれの価値の重み付けや関連をちゃんとやれなかったことが響いていたんじゃないかと思う。
個別の行動に着目しすぎて、京都観光全体の価値みたいなものに目が行ってなかった。
まぁそうすると考えられるサービスも、焦点のぼやけたフワフワっとしたものしか出てこないわけですな。

まとめ

Xデザイン学校のチームメイトをはじめ、多方にご迷惑をかけつつ参加したワークショップでしたが、参加して本当によかった。
最終的なアウトプットはうまくいかなかったものの、振り返ってみるとわりと明確に課題は見える。見えるということは安心だ。
冒頭にも書いたが、ブログで振り返ることで見えてきた事が多く、この1週間を考えると、なんださっさとブログ書いちまえばよかったぜ、と思う次第。

最後に、貴重な体験を共有できたAチームの皆様。またどこかで。再见吧!
あと、通訳で多大なご協力をいただいた周さんに感謝申し上げます。非常感谢!

 

株式会社ナコード代表。 WEBサービスの事業会社や制作プロダクションを経て2018年に株式会社ナコードを設立。 主にWEBサイト・WEBサービス構築の領域で、UXデザインを活かした課題定義やプロジェクトマネジメントの領域で支援をしています。 人間中心設計専門家。