5月より参加しているXデザイン学校。
6月23日(土)に行われた第二回の振り返り。今回も多くの学びを得ることができた。
まず、今回の講義で最大の収穫は
「本質的なニーズを発見できれば、解決のアイデア(具体策)は思ったより簡単に見つかる」
ということを、ワークショップを通じて体感できたことだった。これはわりとシビれた。
「解決策が見えないのは、問題が見えてないから」と言い換えても良いかもしれないが、こういうことを実際に体感できて本当に良かったと思う。
が、大切なのは、今後テーマやメンバーが変わってもこれ再現できるか、だ。
当日やったことを簡単にまとめると下記のような事だったと思う。
- 観察しエラーや特徴的な事象を発見
- それらの事象を概念化(抽象化)し
- 問題解決につながる仮説を立て
- 具体的なソリューションを提案する
このうち、1は機会を重ねることで上達できそうで、4は前段の2と3の完成度次第で再現できそう。
問題は2と3だ。先生の口から「哲学」という言葉がでてきていたが、まさにそんな感じ。
今回はチームで意見を交わすなかで、問題解決につながる仮説めいたものを立てることができたが、正直そのプロセスはイマイチ覚えてないし「開始3分で相手ディフェンダーが退場になりました」みたいな偶発的な要素が多分にあり、毎回同じような結果に結びつけるのは個人的には難しいかもと思っている。
とはいえ、ここがサービスデザインの真髄であり「できませんじゃ済まされない」ポイントになりそうなので「本質的なニーズ」を見つけるための要因を、当時を振り返りつつ考えてみた。
おおよそ下記のようなことになるのではないだろうか。
- 観察では事実をありのままに観る。
- ユーザーの行動を中心に観る。なぜその行動をしたか、問いを立てる。
- 体験そのものの価値はなにか?を常に頭においておく。
- それを阻害している最も致命的な要因はなにか?(「真実の瞬間」を探す。)
- 体験そのものの価値を毀損しないエラーは放置してもよい。
- 本質的なニーズが見えるまでは解決策を考えない。
これらを突き詰めて考えていくことで、本質的なニーズに辿り着きやすくなるのではないかと考えている。
このうち「体験そのものの価値はなにか?」については前回の「最悪の旅」から「最高の旅」へのリフレームのワークショップと繋がっているようにも思える。
毎回の学びを身に付けていないとついていけず、なかなかしんどいが非常に楽しい5時間だ。 次回もこの5時間を「最高の体験」にできるよう集中して臨みたいとい思う。
——–以下余談——–
今回の講義のあと、ワールドカップ予選リーグにおいて、メキシコ代表が優勝候補ドイツの戦術の骨格をぶん殴って、歴史的勝利を上げた試合を思い出した。
フアン・カルロス・オソリオ率いるメキシコの戦術は「相手の右サイドが強いから、そっちには守備の強い選手を置こう」みたいな対症療法的なものではなく、相手の戦術の骨格(=本質的なニーズ)を発見したうえで、そこを叩くことで敵軍の強みを弱みに反転(=リフレーム)させたものだったらしい。
https://www.footballista.jp/review/46651
サッカー戦術のイノベーションとも言われているこの試合と、サービスデザインとの共通点をみつけ、静かに興奮しながら帰路についたのでした・・・。