人の理解と日常の観察

インクルーシブデザインの本を読んでいるとこんな言葉が。

「デザインするということは、まず人を理解するためにそのふとの主観や行動を書き留め、その背景にある情報を収集し、そこから得られた知識や洞察力を活用することなのである。

インクルーシブデザインという発想 ジュリアカセム

とても本質的なことだと思う。

UXデザイン、サービスデザイン、人間中心設計と呼ばれる領域でやっていることはこの1文に集約されるのではないかと思う。
また自分がそういった領域に惹かれる理由もこの一文に詰まっていると思うし、ああ自分はデザイナーになったのだなと実感した。5年前の自分はこの言葉を理解できなかったはずだ。

現実的にはこのプロセスにじっくり時間をかけられるとは限らない。そのためにも日常で色々なものを観察してするクセが大事になってくる。なにも考えずぼーっと生きていて急にUXデザインのメソッドを使っても残念ながら何もでてこない。そうやって自分のなかの経験を抽象化することで観察した事実から、課題解決につながるアイデアを得ることができるのだと思う。

と、かっこよくわかっているふうに書いてしまったが自分もずいぶんとぼーっと生きている。

コロナという言葉も忘れ去られ、暑さも和らいだことだし、ぶらぶらと探索の旅に出たいなぁと思う今日この頃。

株式会社ナコード代表。 WEBサービスの事業会社や制作プロダクションを経て2018年に株式会社ナコードを設立。 主にWEBサイト・WEBサービス構築の領域で、UXデザインを活かした課題定義やプロジェクトマネジメントの領域で支援をしています。 人間中心設計専門家。